再会


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死亡者報告に確かに彼女の名はあった。
月代はどうしても聞きたくなかった。
聞こえないように耳をふさいでいたが、はっきりと聞こえてしまった。
―――――桑島高子―――――
月代はその場で突っ伏してしまった。

「(・∀・)高子さんも…死んじゃったのか」
ふいに、夕霧や高子と過ごした楽しかった思い出がフラッシュバックする。
目頭が熱くなる。
「(・∀・)寂しいよぉ…夕ちゃん…高子さん…」
孤独感で胸がつぶれそうになる。
小さな少女には酷な環境であった。
味方がいない…
命を狙われる…
死んでいく大切な人達…

涙がこぼれそうになる…
しかし、涙はこぼれない。お面があるからだ。
ふいに月代は今の自分の顔を想像してしまった。
「(・∀・)ぷっ!…フフ…はははっ」
笑みがもれる。
「(・∀・)こんなヘンテコなお面つけて何で泣いてるんだろ、私…おっかしい〜」
何故か元気がわいてきた。これがお面の効果なのか?
「(・∀・)蝉丸なら何とかしてくれる!だって、いつもそうだったもん!」
彼女の心の支えになっているのはただ一人の男…坂神蝉丸であった。
月代は再び歩き出した。



男は焦っていた。
先程の高子死亡の放送以来、ずっと走りっぱなしだ。
『…月代も聞いていたに違いない。一刻も早く月代の元へ…』
「無事でいてくれ、月代!」

蝉丸の願いが天に届いたのだろうか…
見慣れた後姿…間違い無い。三井寺月代だ。
「月代!無事だったか?!」
「(・∀・)!!…蝉丸!!」
「む」
無事ではなかった。

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