僅かの躊躇
時間は放送直前。
未だ、地下ドックで修理が続く、深夜のELPOD艦内にて
高槻は
「さてそろそろ放送をいれるか」
と重い腰を上げた時、
ピーピー
「どうした!!敵襲か?」
間髪いれず、
“いえ、03守備の通信施設が攻撃されています”
「念の為、施設の閉鎖を行え、侵入者は誰だ?」
“068七瀬彰です”
入電を聞いて、高槻は爆弾のスイッチに手を伸ばし
押そうとしたがしたが躊躇し止めた。。
「う〜む」、少し頭を抱え・・
いくら爆弾でいつでも殺せるとはいえ、長瀬一族の甥
そいつらをこの爆弾で手にかけては、一族への顔が立たない。
何とか防衛部隊に踏ん張ってもらえればいいんだが
と思考を巡らせていたが肝心の施設の事を思いだし、
「おい、襲撃されている施設の閉鎖はどうなっている?」
”はい、起爆装置並び通信施設の閉鎖作業は完了しています。”
「なにいい!?でかしたぞ、これで心置きなく03の自爆装置が使える」
この時初めて、高槻は並みの人間では無し得ないことを
成す彼女たちが頼もしく思えた。