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死者不語何(死者は何も語らず)


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――フラッシュバックする少年の記憶。
嘗ての出会いが頭を過ぎる。
そう、国崎往人との――。

『殺しあうために 殺しあうようになったら――』
『――それをなすために躊躇するつもりも無い』

投げ渡される黒い銃。
去ってゆく黒い男。
少年は動かない。

……前触れもなく、スッと振り返る。
するとそこに倒れ伏せる女。
一言も発することなく散ったもの。
名倉友里。
彼女による。
そして見つける。
国崎が見逃したもの。
誰にも何の影響ももはや与えるはずのない過去の遺物。

手帳。
小さな手帳がある。
少年はそれを覗く。
そして気付く。
もはや誰も気付いていなかったことに。
そしてもう誰も気付くことのないことに。
彼は知る。
真実を知る。
予想していたかもしれないことを知る。
予想を越えていたことを知る。
真実を知る。
真実に最も近かったものを知る。

黒い男。
黒い少年。
一人の女。

悪魔と呼ばれたもの。
悪魔と呼ばれるもの。
裏で意図を引くもの。
陰謀に抵抗するもの。

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