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「浩之ちゃん…たすけ…てっ」
少女の悲痛な叫びが森の中に響く
その少女を組み敷いた少年が、何かうわごとのようにしゃべりながら、
少女の体をまさぐっている。
「ひろゆき?ひろゆきならいないよこないよ、ひろゆきは
すごいよねもう人殺ししてたよ無抵抗な女の子を殺してたよぅ」
「いやっ!」
「ぼくみちゃったんだ殺してるのをだからさぼくもすきにやっていいよね」
「…や…いやぁ…」
まさぐる手をはねのけようともがいても、どうしても少女の力ではとめられない。
すでに上着ははだけ、下着に手を掛けられるところだった。
ブチッツ!
「やだっ」
まだ未熟な少女の胸を力まかせにもみしだきながら、さらに少年は言う
「かっこよかったよひろゆき女の子を一発で仕留めて…ねえぼくもああなるのかな
あんなふうに殺されるのかな」
…そんな。ひろゆきちゃんがそんな事をするはず…ない。
「知ってるだろひろゆきってどんなやつなのか。ここっていうときには
他人にできないことでも平気でやれちゃうんだすごいよねやっぱりひろゆきは」
すでに少女には抵抗する体力も尽きかけていた。
半ばなすがままにされながら、思考の闇に落ちていく。
どうしてこんなことになったんだろう。
どうして浩之ちゃんは助けに来てくれないんだろう…
待っていたのに。出発地点から程近いこの森で。
でも、出会ったのは雅史ちゃんだけで、その雅史ちゃんは…
少年は少女の下半身を持ち上げ、自分のモノを彼女にあてがう。
「好きだよあかりちゃんだからいいよねもう準備はいいよね」
ぐっ!
下半身に走る激痛。
「やだぁぁぁぁぁっつ!」

ゆらゆらと、ゆらゆらと少女の体が揺すられる。
よだれを垂らしながら、憑かれたかのように少年は少女を凌辱する。
痛みのために時折意識が飛ぶ。しかしまた痛みのために現実に引き戻される。
…いやだ…いやだよ…誰かたすけて…
おねがいっ…「助けてぇ!」

「そこまでにしなさい!」

そんな声が聞こえた。
次の瞬間
ビシャッツ!
生暖かい液体が少女の体に飛び散る。

微かに開いた瞼の向こう。
その光景が信じられなくて。
「いやぁぁぁぁっつ!」
少女の意識は深い闇の中へと墜ちていった。

片腕を失った少年が「ゆらり」と立ち上がる。
「じゃまをするなよいいところなのに」

…こいつ、狂ってる。
巳間晴香【092】は、彼女の支給武器である日本刀を構えながら、
異様な目をした少年と対峙する。
痛みを感じないの? もしかしたら薬でも使ってるのかもしれない。
となれば、説得は無意味…ね。
構えを解き、薄く目を閉じる。
自分の中に植え付けられたもう一つの存在を呼び覚ます。
ふわり、と彼女の青みがかった長い髪が広がる。
体にみなぎる力。痛みと共に、もう一人の自分が覚醒して…そして…
「っつ!」
激しい痛みが全身を駆け抜け、力の収束が途切れる。
「何…今のは」

「どうしたのさ何をしようっていうのさ邪魔しやがって!」
まるで体術の達人のような素早い動作で少年が飛びかかってくる。
突然の攻撃だが、晴香はそれと同等の動きでそれをかわす。
「この程度の力しか出せないなんて!」
彼女の力、「不可視の力」は、手をかけずとも容易に人を殺せるだけの能力。
だが、いまはその力の数%も出せてはいない。
…まるで、リミッターでも掛かっているみたいだわ。
それでも、鍛え抜かれた者でなければ不可能な動きで、少年のするどい手刀をかわす。
片腕を失っているにも関わらず、躊躇ない攻撃を見せる少年
攻防は、長引くかに思えた。

「神岸さん!どないしたんやっ、しっかりしぃ!」

その声に、少年が先ほどの少女の方に視線を泳がす。
「ぼくのあかりちゃんにさわるなよぉ!」
晴香のとの闘いを放り出し、声のした方へと駆け出す少年。
その先には、先ほどの少女と、それを抱き起こそうとしている眼鏡をかけた少女がいた。
「なんや、佐藤くん、どないしたんやあんたっ!」
怯えた目をした少女。
「あかりちゃんを犯していいのはぼくだけなんださわるなようぅ」
このままじゃ危ない。
再度力を呼び起こし、己の武器を槍のように構える。
強い痛みが走り、力が霧散する
…やっぱり、『力』はほとんど使えないか…
しかし、構わずに振り抜く。
「いけぇぇぇぇっつ!」
放り投げた刀が、真直ぐに彼の体を捕える。
「ぐあっつ!」
正確に少年を捕えるはずのそれはわずかに逸れ、彼の頬を傷つけたに過ぎなかった。
「きさまよくもこんなめにあわせたな!」
武器を手放した晴香に、憤怒の表情で歩み寄る少年。

パパパパパパパン!

「佐藤君!あんた、もうどっかに行きぃや! やないと撃ちぬくでぇ!」

眼鏡の少女が、震えながら銃を構えていた。

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