狩るものと、狩られるもの。
 金色の髪をした女は動かなかった。
 私は、その場からとりあえず立ち去ろうと思った。
 生きていても、生きていなくても、この場にいるのはどっちにしろ危険だと思ったからだ。
 逃げようとした瞬間、その金髪の髪をした女はこっちを向いて、
「ハンターチャーンスッ!」 
と叫んだ。 
 私は、その声を聞いた瞬間逃げ出していた。 
 殺される。そんな気がした。だから全力で走って逃げた。
 どれくらい走っただろう。もう、大丈夫? 
 そう思って後ろを振り返った。 
 そこに、彼女はいた。 
 手には、銃を持っているようだった。 
「Hey You! 覚悟するネーッ!」 
 彼女は私に向かって引き金を、引いた。 
 ぴゅー。 
 勢いよく、水が飛び出て、私の体にかかった。
 「あうーっ! 水嫌いー!」 
 「なんで、ハンティングできないノ? なんで?」
 レミィは、木から落ちたせいもあって、錯乱していた。
 発射される水、水、水。 
 逃げまわる真琴。 
 森の中で、そんな子供の遊びのような、ほほえましい光景が繰り返されてたいた。 しかし、どっちも真剣だった。
 それの終焉の時、それは唐突にやってきた。 
 脚をすべらせたレミィが、崖から転落したのだった。
 「な、キャアアアアアアアアアッ!」 
 私、沢渡真琴はなんとか助かったみたいだ。 
 しかし、いままで溜めた食料は逃げていた途中で半分以上落してしまった。又、集めなおそう。そう思って私はまた、森の中、食料を求めて探し回ることにした。