嘘と真実
2回目の放送が終わって少しの頃
島の沖700メートル付近、潜水艦「ELPOD」の司令室に高槻はいた。
乗っている人間は高槻一人のみ、操舵する乗員にはHM―13が配備されている。
今の所は結束している奴らが多いようだがまあいい、
あの爆弾でいつでも殺すことは出来るからな、とはいっても
いきなり自分に向かってきて爆殺したのでは芸が無い。
確かにあの島に俺はいる、もっとも俺自身のクローンが5人だがな
ミサイルは俺自身の心停止か脳死もしくは
この艦の沈没とともに発射される手筈になってる。
一部の奴らは、最初の放送をハッタリと思っているようだから
そいつらがクローンの所に来た時には、俺が言ったことを嘘だったことに
してやるか。
そして、それが伝聞した後、一網打尽だ。
まあ、さっきの放送を機に殺しあってくれれば何も苦労はしないがな。。
と呟く間に潜水艦は、再び海底へと潜行していった
その頃、海岸線を歩いていた来栖川姉妹(036、037)は
くいっ
「なに、姉さん?」
「…(沖合いに、何かいる)…」
「はあっ、なにも見えないわよ、イルカでも泳いでいたんじゃないの?
もたもたしていないで行きましょう」