折原を待ちながら2
アイテムリストは瑞佳(065)自身の『アイテム100 アイテムリスト』で
最後のページとなっていた。
途中目を引いたもの以外はパラパラと流し読みしたので詳しいことは解らないが
大半は普通の銃器や刃物、そして何の役に立つのか解らないようないわゆる
ハズレの支給品ばかりだったが注意するべきものもあった。
外見は普通のウォーターガンなのに中身は硫酸といったものや
6時にセットしてアラームが鳴ると爆発するという目覚まし時計、
熊のぬいぐるみに仕込まれた小型特殊爆弾等その外見からは想像できない
危険なモノがあった。
同時にメイド服型防弾チョッキとか(・∀・)仮面とかちょっとお間抜けなものも
あったりもした。
この事が分かっただけでもそれなりの収穫かも知れないが銃器に関しては弾数や
射程、威力といった細かな性能、それに使い方というか撃ち方まで明記されている
みたいなので今後何かの拍子に銃器を手に入れたならば自分や七瀬でもなんとか
扱う事が出来るかも知れない。
勿論そんな時が来ないにこした事はないけれど。
そして瑞佳にはもう一つ気になっているモノがあった。
「しかし……これだけ武器があるなら皆団結してこのゲームの主催者達と
渡り合うのも可能なんじゃないかな。爆弾やら何やらまで結構あったわよね
あいつらのいる所なんてバーンと吹き飛ばしちゃえばいいのよ」
横で七瀬(069)が物騒な事を言う。
「でも、始まってから時間が経ってるから今はもう残っていないのも多いんじゃないかな
何回か遠くで銃声や爆発音がした事もあったし……
それにあの高槻って人を殺すと核ミサイルが撃ち込まれるって
葉子さんは自分の力が解放されれば大丈夫って言ってたけどどうなったのかな……」
「う〜ん」
そう言って七瀬は頭をかく。
「それより七瀬さん、これって何だと思う?」
そう言って瑞佳が開いたページ左側には何の変哲もない普通のCDが一枚
右側に『アイテム049 CD1/4』とあった。
「ちょっと待って瑞佳、あ、来た来た、やっと戻ってきたわよあのアホ」
振り向くと瑞佳にも向こうから駆けてくる浩平(014)の姿が見えた。
【折原浩平、長森瑞佳、七瀬留美 合流】