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往人は飢えと緊張と戦いながら森を歩いていた。
手には、携帯電話をもっている。
―――090 水瀬 秋子
―――033 国崎往人
「さっきの女、名前だけでも聞いておくんだった。」
意図して声を出しているのか、自分で気づかないうちに出してしまっているのか。
「そもそも機械は苦手なんだ。」
呟きながら、順に番号を入力していく。

001,002,003,004,005,006…

しばらく続いた後、入力していた往人の手が止まった。
(017…、近づいてくる。)
まだそんなに近くない。考える時間は充分にある。
男か女か、いやそれ以前にやる気があるのか無いのか。
名前さえわかれば、観鈴の場所を知る手がかりになるだろう。
いや、それよりも
観鈴かもしれない―――
俺が033、017が神尾の可能性だって充分にある。

「様子を見るか。」

木陰に身を寄せながらつぶやく。
ここにいれば当分は見つかることは無いだろう。
それよりも問題なのは―――。

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