ここから始める物語


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また此処へやってきていた。玲子が逝ったこの『北の広場』へ。
彼女がどんなに後悔しても、もう戻らないあの頃に戻るかのように。
「かずき…わたし、またここからはじめるよ」
つまらない嫉妬から楓を罵倒した場所。
身勝手な行動で和樹を困らせた場所。
「わたし…まけないから」
和樹が、楓が遺した脱出への道――。
「ここから、はじめるんだ……」
生きて帰る……それは和樹達の心からの願いだった。
一度は壊れて――そして和樹が彼女の心を癒してくれた。
彼女が取り返しのつかないことをしようとした楓は、彼女を許してくれた。
だから――
「もういちどここから――」

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