そして、残光。


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荷物を背負い、歩き出そうとした耕一を、七瀬は、
「待って」
思い出したように、呼び止めた。

何事かと思い耕一が振り返ると、七瀬はその大きなリボンに手を掛けていた。

――リボンを外し、長い髪がぱさり、と音を立てて肩に流れた。
長い戦いの中で痛んでいるその髪をまとめると、七瀬は、

わりとあっさりと、ぱさり、と切った。

可愛らしかったお下げは、柔らかな触感と共に、七瀬の手の中に落ちた。

浩平との思い出の、髪。

悪戯ばかりしてきた浩平の事が、まんざらでも無かった。
自慢の髪だったから、それを愛してくれていた浩平の事が、好きだった。
あっちにはそんなつもりなかったのかも知れないけど――

だから、その髪を、七瀬は浩平の傍らに添えた。
「行ってくるよ、折原」
最後にもう一度だけ、七瀬は微笑んだ。

それは、――涙の雫だった。

【七瀬留美 ナイフ所持 柏木耕一 中華キャノン所持 茜を捜す事にする】
【七瀬彰 サブマシンガン×1 拳銃×1 爆弾の事を告げる使命と同時に、初音を捜す】

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