最強タッグ誕生
「久しぶりだな」
御堂の表情に敵意が無いのを確認して、蝉丸はあたりさわりのない挨拶を投げかけた。
「ふん。さっさと起きあがれ。俺がお前を殺す気だったらどうする」
月代と絡み合ってる見下ろしながら御堂が答えた。御堂の表情はあきれ顔。
「お前の表情を見れば敵意の無いことくらい分かる」
そこで蝉丸は視線を詠美に移し、
「良い仲間を見つけたようだな」
御堂と詠美は「へ?」という表情。
蝉丸はしごく真面目な表情。
月代は(;´д`)
「な! なにをわけわかんねーこと言ってやがる!!」
「こいつはあたしの下僕よ!!」
「(;´д`)蝉丸た〜ん、ハァハァ」
蝉丸は立ち上がり、ぱっぱっと土を払う。
まだ御堂と詠美がぎゃぎゃーわめいているが意に介していないようだ。
「まぁなんだ。御堂」
「ああ!?」
ゼーハーゼーハー…。御堂の息は荒い。
「その様子だと、お前達も主催者側と戦っているんだろう? お前がいれば心強い」
その言葉と同時に右手を差し出す。
「…。ケッ」
一瞬躊躇した御堂だったが、それに答えて手を差し出し握った。
ここにこの島最強のタッグが誕生した。
そのまま蝉丸は御堂を抱き寄せる。
頬を赤らめうつむく御堂。蝉丸は彼のあごに手を当て、そっと上を向かせてあげる。
「友情の誓いといこうじゃないか…」
「おい…ちょ…」
蝉丸が顔を近寄せると、御堂はそのまぶたを閉じた。
二人の唇の距離が限界まで近寄り…。
「(;´д`)なんて展開も萌、萌えー。でももっと可愛い男としてよ蝉丸た〜ん。ハァハァ…」
『妄想を声に出すな!!』
御堂、詠美。そして蝉丸までもがつっこみを入れた。
【蝉丸・御堂 共闘を約束】