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沈黙


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ソコは沈黙が支配していた。聞こえるのはただ風の音のみ。
十字架の前で黙祷する一人の少女、それを離れたところからただ見守るだけの青年。
やがて少女は立ち上がり歩き出した。そしてその隣りをついて行く青年。
「ありがとう。」
ただ一言、それだけで充分だった。二人は同じ傷を持つ者だから。



静かだった、拍子抜けするほど静かだった。
二人の話ではかなりの人数が寄り添って過ごしている筈なのに全く人がいなかった。
「誰かに襲撃でもされたのかな?」
「それはないと思うぞ、荒らされた形跡も無いし血の痕も無さそうだし。」
水や食料、アイテム図鑑にパソコンを置いていっている事からまた戻ってくる気だということは簡単に想像できた。
全部の部屋を見たがやはり隠れている人や留守番をしている人は見つからなかった。

正直真っ赤なシーツがある部屋を調べるのはちょっと抵抗があったが。



ソコは沈黙が支配していた。聞こえるのはただ電子音のみ。
パソコンの前で悪戦苦闘する青年、それを見つめる頬を赤らめた少女。
二人の頭の中にはただ一つの言葉がよぎっていた。

『『誰だが知らないが(けど)、後始末ぐらいしろよな(よ)』』

この沈黙はCDが解析できるまで続きそうだ。


【北川 CD解析開始】

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